こんにちは。スタッフの佐保田です。前回のアイダーダウン紀行に続き、今回もアイダーダウンについてお話しさせていただきたいと思います。
先日嬉しい事がありました。お客様にアイダーダウンをお求め頂けました。寝具にこだわりのある方で価値が伝わって本当に良かったです。
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本物のアイスランド産アイダーダウンを、品質の良い状態で提供するため
前回のブログでアイダーダウンが取れる量が減ってきている話をさせて頂きましたが、今回のようにアイダーダウンユーザーが増えてサプライヤーさんや現地の人たちが潤い、アイダーをより保護できる環境が整えば自ずとアイダー保護に繋がると信じています。
現地でちょうど駐日アイスランド大使の方と会食の機会がありました。その時に大使もおっしゃってましたがアイダーダウンはアイスランドの重要な輸出品だそうです。国を挙げて保護をしているとのことでした。これからもアイダーダウンユーザーが増やせるよう頑張っていきたいと思います。
※大使との画像(左から駐日アイスランド大使、西川社長、アイスランドの輸出担当の官僚さん、私)
さて、前回はアイダーダックとはなんぞや。ということをお話しさせて頂きました。
今回は旅の目的と道のりについてお話しさせて頂きます。
アイスランドへは東京西川チェーンのお仲間たちと行ってまいりました。しかも団長は西川産業の西川社長!非常にラッキーでした。たくさんお話しができましたし社長のお茶目な面も垣間見れて本当に良かったです(笑
アイダーダウンの品質は本物?安い偽物、類似品に注意!
今回の旅の目的は高騰しているアイダーダウンの視察と安定供給・買い付けです。昨今アイダーダウンの確保が難しくなっているそうです。アイダーダックの減少ももちろんですが、聞くところによると某国の人間が投機用に現金で直接買っていくこともよくあるそうです。高騰したら高く売りさばこうとしてるんですね。しかしアイダーダウンは巣からとったら、すぐに洗浄しないとバクテリアが分解してしまいます。つまりボロボロになりやすくなるので品質の良い物ができないそうです。そんなボロボロな羽毛、ふとんにしちゃダメでしょう某国の人!
「アイダーにしてはちょっと安すぎない?」
というものはこういった類の物が使われているかもしれません。投機用にしばらく寝かしてしまえば折角のアイダーダウンも台無しです。(余談ですが、バリケンダックなるものがアイダーダウンの毛色と似ているので擬装用で使われていると風の噂で聞いたことがあります。これも某国の人の仕業だそうです。コラコラ。)
こういうけしからん人もいるのでアイスランドのアイダーダウンでも品質の良くない物もあるということを知っておいて損はないと思います。ただでさえ希少なアイダーを粗末にする人たちがいるようで全くけしからんことです!
とまぁアイダーダックが減少している+けしからん輩の影響で原料が確保しにくくなっているのでサプライヤーの方々と顔を合わせてやりとりするのは非常に重要な意味を持ちます。
信頼のおけるアイダーダウンを安定供給するために
直接交渉をして「この量が欲しい」と直接やり取りすること、そして毎年定期的に原毛を購入することでサプライヤーさんも「ここになら」ということで取引が成立するのだと思います。西川産業さんの商品部の人間も一緒だったのですが、やはり直接交渉するからしっかり量を確保できるのだと言っていました。(彼は普段はおちゃらけた姿ばかり見せますが、この時ほど真剣なまなざしを見たことはありませんでした。彼にしてみればかなりの勝負どころだったようです)
サプライヤーさんにとって西川産業さんは、
- 毎年安定的にアイダーの原毛を購入してくれる
- 現地までわざわざ来てくれる
- 販売店の人も連れてきてくれる
…のでサプライヤーとしたらこんなに信頼できる相手はなかなかいないんじゃないかと思います。こういうことを目の当たりにすると西川チェーンで良かったと思います。祖父の代からのお取引なのでそれ以外にも良いことは沢山ありますが、こういう部分はお付き合いをしていて非常におみそれしました。
アイスランドでアイダーダウンのアイダーダックに出会うまで
話がそれました。アイスランドへの道のりの話に戻ります。
アイダーダックに出会うまでの道のりは「まぁ~遠かった!」です。
アイスランドへは直行便がないので成田からコペンハーゲン経由で行ってきました。
(実は、コペンハーゲン経由といっても、その間もありまして、フィンランド、スウェーデンにも行ってきました。スウェーデンからデンマークのコペンハーゲンでトランジットしてアイスランド入りしましたので、本来の目的のアイダーに出会うまで余計に遠く感じました・・・余りに長くなるので別の機会にお伝えします。)
それにしてもその遠さと言ったら、ざっと換算しても成田からコペンハーゲン経由で行くとトランジットの待ち時間を抜いても15時間です。トランジットで2時間以上待ったので18時間ほどかかったでしょうか。
さすがに腰が痛くなりました。TVなんかでタレントさんが海外ロケしてますが大変だろうなぁと思います。
やっとアイスランドに着きました。
空港の外からずっと思ってたんですが、木が全然ありません。火山国なのでほとんど木がないそうです。ガイドさんが曰くそれでも昔は木がいくらか生えていたそうです。薪にしたり家に使ったり。もともと少ないのにガンガン使って根絶やしになってしまったそうです。そのかわりにルピナスの花がいたるところに生えていました。
ルピナスはアイスランドになかったそうです。アラスからから移植したそうで、アイスランドの気候や土壌にマッチしてどんどん広がったようです。既存の植物を侵食しているそうですが、木がほとんどないゴツゴツした風景なのでかえってルピナスが映えて美しくみえました。ルピナスの語源を調べてみるとラテン語の狼が語源だそうですw
見た目とはうらはらな生命力の強さからきてるようです。このような美しい自然の中で育つアイダーダックから頂く羽毛だからこそ、安心が出来ますよね。
ふぅ。想像以上に長くなってしまいました。これから先は次回に書いていきたいと思います。お付き合いいただきありがとうございます。
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