3代目佐保田です。
私事ですが「カビ・ダニ測定技能士」の資格を取得しました。
私と娘がダニに悩まされたのと、お客様からのご相談の多かったテーマでしたのでいくつかの書籍を読んだり、資格取得講座を受けて無事、資格を取得できました。
せっかく得た知識と経験をお悩みのある方に発信していきたいと思います。
そこで今回は睡眠とダニのお話をしたいと思います。
ここでお話する内容は「カビ・ダニ鑑定士」の取得講座の内容と「株式会社ペストマネジメントラボ代表取締役・医学博士の髙岡正敏先生」の書籍「お父さん、お母さんが知っておきたいダニとアレルギーの話」から抜粋しています。予めご了承ください。
※とても読みやすく科学的認知に基づいて信頼できる良書です。お悩みのある方は是非読んでいただければと思います。
昨今、コロナ禍でのヤクルト1000などのヒットから、睡眠は人間の「免疫力」を高める点に注目されています。
また猛暑による熱中症も睡眠不足が大きく影響する点をメディアがさかんに発信しています。
要は睡眠不足が病気や熱中症などの大きな要因になることが科学的にも立証されて、よりしっかり睡眠を取る事への重要度が叫ばれるようになりました。
ぐっすり眠ることが健康でいることに大切だということをもっと発信していかなくてはいけないと日々感じています。
そこで今回は「ダニ」そのものが睡眠不足に大きく影響を及ぼす点とその対策について触れていきたいと思います。
ダニアレルゲンと睡眠不足の関係
またダニ起因のアレルギー症状(目のかゆみ、鼻水、くしゃみ、せき)が原因で睡眠不足に悩まれている方のお役に立てればと思います。
そこでまずはダニの特性について触れたいと思います。
ダニの中でも寝具につきやすいのが「チリダニ」です。
そして家庭の中で最もダニが多いのはダントツでふとん、ベッド、枕、マットレスなどの寝具類なのです。
ですからダニが要因で睡眠不足になるのは納得の理由だと思います。
ダニが要因の睡眠不足というと・・
①生きているダニに咬まれて、痒くて目が覚める、あるいは痒くて寝付けない
②ダニアレルゲン(ダニの死骸やふん)によるアレルギー症状(目のかゆみ、鼻水、くしゃみ、せき)からくる中途覚醒や寝つきの悪さ
の2点が大きな要因になってきます。
特に今回は②のアレルギーの方に向けての対策について触れていきます。
とても怖いのは、アレルギー症状による中途覚醒で睡眠不足に陥るリスクです。
上述したような目のかゆみ、くしゃみ、鼻水、ぜんそく、アトピーといった症状は酷くなると寝るどころではなくなるぐらい辛いものです。睡眠は体調を司る大切な行為ですから中途覚醒が起きないように事前の対策が大切です。
夏になるとダニが増えます(青いライン)
8月かけてさらに暑くなってくるかと思いますが、ダニの数が最も多くなるのも8月です
そして最も強調したいのは、10月頃にもっともアレルギーの症状が出やすい点です。
ダニアレルゲンのピークとアレルギー症状の増加
なぜダニがピークの夏にアレルギーの症状が増えないかというと10月頃がダニのアレルゲン物質が多くなることも関係していると思われます(赤いライン)
夏に増えたダニは寒くなるとドンドン死んでいきます。すると体がバラバラに壊れて、小さな破片になります。またダニのフンもドンドンたまっていきます。それらがアレルゲンとなるのです。
8月に増えたダニが寿命で死んで、死骸・フンがアレルゲンとなり、それがもっとも増えるのが10月頃ということです。
夏の疲れが10月頃にでる点と重なり、アレルギー症状と相まって睡眠不足になり体調を崩しやすくなるのもこの季節です。
ですから秋からも元気いっぱい過ごすためにはアレルギー症状の出やすい10月に向けた対策をする必要があります。
ここからは寝具専門店の店主である立場からの具体的な対策のご提案となります。
ダニアレルゲン対策:寝具の洗濯、掃除機、空気清浄機の活用
※ここで触れるのはあくまでダニアレルゲンが要因で睡眠不足になりがちな方へのはご提案ですので、それ意外の方は例外となりますのでご了承ください。
※ダニアレルギー対策にはダニを死滅させる「殺滅法」とダニが住みにくい環境を作る「環境対策」がありますが上記で紹介した医学博士の髙岡先生もおっしゃっているのは「環境対策」の方が有効とのことですので、以下は環境対策について触れていきます。
睡眠という観点から色々とやっていただきたい点はありますが、仕事や家事で大変かと思いますし、以下の3点だけでもかなり効果を発揮できると思います。
かくいう私もこの3点を気を付けるだけでアレルギー症状はほぼでなくなりましたので
おススメです。
①定期的に寝具を洗濯する
②定期的に寝具に掃除機をかける
③空気清浄機をつけ続ける。
まずは①です。上述したように家の中でダニが一番いるのは、ふとんやマットレス、枕などの寝具です。寝具にはダニのエサとなる皮脂やフケ、毛髪などがふんだんにあるからです。
適度は湿度と温度も保たれていますしダニにとっては天国のような場所です。さらにやっかいなのは、寝具の中でダニの死骸やフンなどアレルゲンが年々蓄積していくことです。
私たちはこの中で1日7,8時間睡眠し、アレルゲンを吸い込んでいるのです。
寝がえりを打つ度に細かなアレルゲンが舞い上がり、それを吸い込んでいます。
人は睡眠中で平均20、30回寝がえりを繰り返します。そういった環境でアレルゲンを吸い続けることで目のかゆみ、くしゃみ、鼻水、ぜんそく、アトピーといった症状がでてくるのです。
定期的に洗濯をすることでダニアレルゲン(死骸・フン)を除去できます。おススメは1週間~2週間に一度です。特にダニの餌となるのが人間のフケや垢です。そういったダニのエサの温床になりやすいのが枕です。枕自体は洗えるのが理想的ですが、洗えない物も多いので枕カバーをこまめに洗濯する。あるいは枕にタオルを掛けて使用すると洗濯しやすいのでおススメです。
仕事や家事に追われている中でも枕カバーをこまめに洗濯するのが一番効果的です。かさばらないので洗濯も楽です。さらに口や鼻といったダニアレルゲンの吸入口に近いのが枕カバーですがらドンドン洗濯してください。
その他の布団類も枕と同様ですが、カバー類は1週間~2週間に1度洗濯するのがおススメです。
洗える掛け布団や敷布団を使用している方は月に一度の洗濯が理想的です。
しかし何かと忙しい時は3週間や4週間になってしまう事もあるかと思います。
そんな時はそれでも仕方がありません。大切なのはダニとアレルゲンをためずにダニが生息しにくい「環境対策」をし続けることです。神経質になりすぎてダニのいない環境づくり自体に嫌気がさしてしまっては元も子もありません。継続できるような精神環境でいられるのも大切です。
また定期的な洗濯が難しい羽毛ふとんについて触れておかなければなりません。
上述したようにアレルギ―は死骸やフンが増える10月頃に多いと記入しましたが、知っておいていただきたいのが布団の衣替えについてです。
10月頃に気温が下がることで冬向けの厚い布団に交換するかと思います。
夏の間、蒸れた押し入れの中にしまわれていた厚手のふとんは、ダニの巣になっています。
そのふとんを出してきて、それにくるまれえ眠るわけですからアレルギー症状が起きやすくなるのは当然かと思います。10月頃のふとん交換がアレルギー症状の発現の原因となりやすいので是非知っておいてください。
そして提案としては春先に使い終わった分厚い布団は毎年クリーニングに出すことをおススメします。特に羽毛ふとんに関しては毎年クリーニングすると中のダウンが痛みやすいというデメリットはありますが、数年の使用寿命が短くなる点を気にするよりはアレルギー症状を低減させる方法をおススメします。何度も触れていますが、アレルギー症状による睡眠の質を防ぐためには1年に1回のクリーニングはマストだと言えます。
またクリーニング工場によりますが、ダニ防止加工を行ってくれる工場もありますのでお近くのクリーニング店や布団クリーニングを受付ている寝具専門店に相談してみてください。念のため当店のクリーニングについてはこちらから
→https://www.hanzam.org/umou-cleaning.php
さらに羽毛ふとんと毛布を併用している方も同様です。押し入れにしまう前のクリーニングをおススメします。
※毛布は起毛している中にダニが生息しやすいので家庭で洗濯できる物はカバー同様1,2週間に1度の洗濯をおススメします。
そして次に②です。①は正直お金がかかりますが、②は「環境対策」における最重要対策といえます。日々忙しい中で洗濯できないことも多々あるかと思いますがそんな時でも寝具に掃除機をかけるだけでも十分効果的です。アレルギー症状の元となるアレルゲンはダニの死骸やフンです。またエサとなるフケや垢も除去できるので定期的な洗濯が難しい方は掃除機を寝具に直接掛けてください。
ここでマストになるのはベッドやマットレスなどの敷寝具の掃除機がけです。
洗濯できない物が多いので掃除機を掛けることでダニアレルゲンを低減できます。
意外に掃除してない方がいるので超おススメのダニアレルゲン対策です。
因みに当店では厚みが12cmまでの高反発マットレス(西川のエアー、&Free、昭和西川のムアツなど)なら丸ごと水洗いのクリーニングを承っていますのでお気軽にご相談ください
→https://www.hanzam.org/mat-cleaning.php
少し話はそれますが、ドラッグストアやネットなどではダニシートがよく売れているそうですが、そもそも数万匹のダニがいる環境で使用しても全てのダニが捕獲できるわけではありません。繊維内はもちろん、反対側にいるダニが捕獲できる訳では無いので、定期的な掃除や洗濯、乾燥といった対策をした方がよっぽど効果的だと言えます。
そして最後になりますが③空気清浄機をつけ続ける。
について。
こちらについては以前からシャープを代表としたフィルター式の空気清浄をつけられている方も多いかと思います。
ダニアレルゲンは細かくなって空中に舞い上がりますのでフィルター式の空気清浄機で空気を綺麗にすることでアレルゲンを低減させる効果があります。
因みに私はブルーエアーのBlue3210を使用しています。
以前はシャープの物を使用していましたが、古くなったのを機にブルーエアーに乗り換えました。フィルター式なのですが、外側のカバーが着脱、洗濯可能なのでフィルター交換サイクルを長くすることがですます。またアレルゲンは浮遊し続けていますので常につけっぱなしがおススメです。
さらにもう一台空気清浄機を併用しています。こちらはフィルター式ではないタイプで空気中に浮いている細かなアレルゲンを床に落とす方式のJ air(ジェイエア―)という空気清浄機清浄機です。
大量のマイナスイオンによる化学分解で、室内に浮遊するチリやアレルギー物質とされる花粉、PM2.5、その他有害微粒子を0.001ミクロンまで強力に集塵します。
フィルター式の空気清浄機のみよりこちらの空気中に浮いているアレルゲン対して対策することでより良い空気の中で睡眠が取れるので、中途覚醒にも効果的です。
こちらは当店でも扱いがございますのでご興味がありましたらお気軽にご相談ください。
→https://www.hanzam.org/j-air.php
ということで睡眠不足の敵となるダニアレルゲンへの対策についてのご提案は以上となります。お役に立てましたでしょうか?
ぐっすり眠って健康的な日常を送っていただけたらうれしく思います。
ご相談がご希望な方はお気軽にご相談ください。お店にいないこともございますので
メールかラインでのご相談がおススメです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。